Updated on 2024/04/25

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HIBARA, Nobuhiko
 
Affiliation
Faculty of Commerce, Graduate School of Business and Finance
Job title
Associate Professor
Degree
博士
 

Papers

  • 1H07 事業化支援を担うテクノロジーインキュベータ創出のための政策対応 : イスラエル,シンガポールでの経験(研究・イノベーション政策(1),一般講演)

    竹岡 紫陽, 樋原 伸彦

    年次学術大会講演要旨集   30   218 - 224  2015.10

    CiNii

Research Projects

  • イノベーション・エコシステムにおけるハイブリッド・ファンド政策の機能及び効果

    Project Year :

    2019.04
    -
    2022.03
     

     View Summary

    科学技術イノベーションの創出のプロセスにおいて、どのように資金提供・配分するかは極めて大きな課題である。科学技術への資金提供の最初段階では純粋な研究プロジェクトへの資金提供の機会が用意されており、より進んだ開発の段階ではR&D、更にはPOCへの資金提供が行われる。この段階になると、公的資金だけではイノベーション・プロセスが円滑に回らなくなり「死の谷」に直面する。これを克服する可能性のあるのが「ハイブリッド・ファンド政策」だ。本研究では、「ハイブリッド・ファンド政策」のパフォーマンスを国際比較も交えながら数量的に測定し、本政策の機能及び効果を明らかにし、政策的含意も明確にする。本研究は、日本語で言う「官民ファンド」が、特にテクノロジー・スタートアップ企業の設立、成長、その後のパフォーマンス、にどのような影響を与えるのかを国際比較を交え実証的に明らかにしようとする試みである。「官民ファンド」と言うと多義的であるため、本研究では、公的資金と民間資金が意味のある割合で拠出され、テクノロジー・スタートアップのみが資金提供の対象となる、狭義の「ハイブリッド・ファンド」を研究対象とする。ハイブリッド・ファンドがこれまで最も成功したのはイスラエルであることから、本研究では、まずはイスラエルとの関係構築を進めている。イスラエル政府で科学技術及びイノベーション政策を担当するInnovation Authorityの官僚及びヘブライ大学の研究者と2019年9月にテレコンファレンスを行い、問題意識の共有とイスラエルでの経験が日本に輸出可能なのかの議論を行った。また、2019年12月にはイスラエルを研究訪問し、イスラエルのスタートアップ企業とVCファンドのデータの更なる入手に関して、テルアビブ大学の研究者、企業ミクロデータ及びテクノロジー・シーズ・データを蓄積しているStart-up Nation Centralという機関の担当者と協議を行うことが出来た。その時の助言をもとに、イスラエルのスタートアップ企業関連のデータの整備が現在進んでいる。また、ハイブリッド・ファンドが置かれているエコシステム(Entrepreneurial Ecosystem)の状況が制約要因となるのか促進要因となるのか、も把握する必要がある。本年度は、特にライフサイエンス・セクターのエコシステムに関する知見が蓄積し、更に、その内容を発信をする場にも恵まれた。エジンバラ大学、政策研究大学院大学(GRIPS)、早稲田大学イノベーション・ファイナンス国際研究所などで、情報発信を行うことが出来た。研究初年度として、日本及びイスラエルのスタートアップ企業及びVC のデータ・セットの整備を進めている。研究計画にある通り、イスラエルについてはIVC Research、日本についてはentrepedia(現initail)からのデータ抽出から始めたが、2019年12月のイスラエル訪問によって関係が出来たStart-up Nation Centralが運営するStart-up Nation Finderに蓄積されているデータへのアクセスを現在協議中である。また、日本の企業データについても、initail以外のデータ・ソースについても探索している。まだ数量的な分析結果は出ていないため、論文等の形での成果発信には至っていないが、コンファレンス等での発信は初年度ながらいくつか行うことが出来た。エジンバラ大学では、日本の製薬セクターのエコシステムについて発表。またエジンバラ大学と政策研究大学院大学(GRIPS)共催の国際ワークショップに招聘され、”Emerging Life Science Ecosystem in Tokyo”と題して研究発表、及びパネル討議に参加した。イスラエルのヘブライ大学及びInnovation Authorityとは”Israel-Japan Biomedical R&D Policy and Program”と題したテレコンファレンスを実施。2019年12月にはテルアビブ大学及びヘブライ大学の研究者と共同研究及びデータ収集の議論を行った他、現地のVC、Start-up Nation Central、KPMG等々からも情報収集を行った。この訪問の成果を中心に、早稲田大学イノベーション・ファイナンス国際研究所で「イスラエル・エコシステム~Start-up Nationの最前線」というタイトルのコンファレンスで講演した。引き続きデータ整備に注力し、できれば今年度中にPreliminaryであっても数量的分析結果を得たいと考えている。データ整備については、イスラエル及び日本双方の企業データのソースを少し拡充することを計画している。コロナ渦の影響で、現在(2020年6月)時点では海外出張はままならない状況ではある。コロナ渦以前はイスラエルでの学会発表及び研究滞在を本年度は計画していたが、少しずれ込みそうである。もちろんコロナ渦の今後の状況によるが、2021年1月ぐらいからはイスラエルに研究滞在できればと考えている

  • CVC Investments and Internal Capital Markets

    Japan Society for the Promotion of Science  Grants-in-Aid for Scientific Research

    Project Year :

    2014.04
    -
    2017.03
     

    Hibara Nobuhiko

     View Summary

    This study investigates Corporate Venture Capital (CVC) activities by Japanese corporations. We find that 1) Japanese corporation's organizational and behavioral characteristics effect CVC investments and 2) CVC investments are significantly driven by higher Tobin's Q. As a related future research, we suggest investigating effects of degree of innovation of corporations on their CVC activities and possible interrelations between CVC activities and the emergence of entrepreneurial ecosystem

  • International Comparative Analysis of Regional Capabilities and Evolution of R & D Networks of Kansai Biocluster

    Japan Society for the Promotion of Science  Grants-in-Aid for Scientific Research

    Project Year :

    2010.04
    -
    2013.03
     

    WAKABAYASHI Naoki, KANAI Kazuyori, NISHIZAWA Akio, IDA Takanori, YAMADA Jinichirou, CHEN Yunju, SENNGOKU Shinntarou, SENNGOKU Shinntarou

     View Summary

    Compared to advanced areas in Europe and United States, bioclusters in Japan are criticized in a way that they tend to have low regional capabilities to commercializeoutcomes and make business from frontier research in research institutes within them. The main aim of this research project is to discuss this issue, mainly comparative analysis of cases and data in the Kansai Biocluster. Based on longitudinal analysis of interorganizational R & D networks in 2000’s, we found that main universities and research institutes took central hubs within the cluster, using join-patent data. However, based on international comparison, even in the Kansai Biocluster, the national government takes relatively stronger initiative in industry-academia alliances than the United States and main European countries, but horizontal relationships among main university / large corporations and regional small-medium sized enterprises (SMEs), especially ventures. It suggests that there may not be active knowledge transfer among main research institutes to SMEs

  • Developing new methods for valuation of Japanese firms

    Japan Society for the Promotion of Science  Grants-in-Aid for Scientific Research

    Project Year :

    2007
    -
    2010
     

    HOR Keiichi, AKAHORI Jirou, OGAWA Shigeyoshi, JIE Qin, HIBARA Nobuhiko, YAMADA Toshio

     View Summary

    We developed new methods for valuation of firms in the light of institutional characteristics of Japanese financial markets. From a theoretical view, it is shown that an adequate risk management or corporate governance brought about by systemic reforms can improve firm value. Some empirical studies we conducted implies that Japanese firms and banks selected financial strategies that improve their firm value during the 2000s, taking into account the lessons learned from what they experienced in the 1990s

 

Syllabus

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Sub-affiliation

  • Affiliated organization   Global Education Center

Internal Special Research Projects

  • CVC投資とエフェクチュエーション・ロジック

    2022  

     View Summary

    エフェクチュエーション・ロジックとCVCについて研究を進め、2022年11月14日、15日にイタリアのナポリで開催された国際学会(Effectuation 2022)で研究成果を発表した。この国際学会は年に一回、全世界のエフェクチュエーションの研究者が一堂に会し、エフェクチュエーションに関連する研究発表を行うものである。今回の本研究者の発表タイトル は、"Theorizing Effectuation Principles by Case-based Decision Theory"で、エフェクチュエーションの行動5原則を、意思決定理論の一つであるCase-based Decision Theoryから説明を試みるものであった。それに加えて、企業のCVC活動をエフェクチュエーション・ロジックから説明する研究も進め、2023年には研究成果が著書として刊行される予定になっている。

  • イスラエルにおけるVCの創出及びそれに伴う企業セクターのミクロ行動の変化の分析

    2012  

     View Summary

     2013年2月にイスラエルを訪問しベンチャーキャピタリスト、起業家、政府関係者、研究者などにインタビューを実施。特に、1990年代初頭に政府の資金サポートによるVC育成ファンド・プログラム(Yozumaプログラム)がITCセクターの発展に大きく寄与したことを踏まえ、類似の政府プログラムが、バイオ、製薬などのLife Sciences Sectorのセクターでも今後の発展に寄与できるかどうか、が一番重要なインタビューでの質問となった。Life Sciences向けの政府ファンドも、Yozumaファンドとその構造は似通っているものの、そのバイオ向けの政策イニシアティブはまだ実施されて日が浅い。その政府サポートの対象として認証されたファンド会社3社のうち、まだ1社しか民間LP(民間のファンドへの出資者)から、必要とされる最低水準のファンド額を調達できておらず、これら3社の投資ファンド(政府サポートのついたいわゆる「ハイブリッド・ファンド」)のLife Sciences セクター創出に向けての影響はまだ不透明である。しかしながら、インタビューでは、多くの関係者が、ICTセクターとLife Sciencesセクターの差異をよく認識しており、Life Sciences向けの新たなファイナンス手法の開発に非常に積極的だったことが印象に強く残った。 インタビューと並行して、イスラエルの企業データの入手も開始することができた。特にITCセクターにおける、グローバル企業とイスラエルのITCベンチャー企業の関係性に焦点をしぼり、Yozumaプログラムを契機としたITCセクターのイスラエルにおける急速な発展が、ミクロ的にどう進んでいったのかについてのフォーマルな研究成果が期待される。また、そのITCセクターでの企業間関係がLife Sciencesセクターでも発生しうるのかという点も、極めて大きな実際的な課題である。それに関連して、大企業がこのようなemerging eco-systemにおいてどのような役割を求められるべきなのかの考察も行っている。特に、大企業の外部への新規投資機能(いわゆる、コーポレート・ベンチャー・キャピタルなど)についても考察中である。