野澤 佑佳子 (ノザワ ユカコ)

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所属

社会科学総合学術院 社会科学部

職名

講師(任期付)

学位 【 表示 / 非表示

  • 修士

 

共同研究・競争的資金等の研究課題 【 表示 / 非表示

  • 医療英語教育現場における、共通語としての英語による診療面接の分析

    研究期間:

    2018年04月
    -
    2021年03月
     

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    本研究の目的は、言語文化の異なる話者同士の診療面接において、医師が共通語としての英語の意思疎通の中で患者に共感を伝えるための会話ストラテジーについて明らかにすることである。医師―患者間の診療面接の会話データについては医学部英語教育現場において医学部生と模擬患者の診療面接の録音データを提供いただき、分析を進めている。本年は引き続き文献研究と診療面接の会話データの分析とインタビューデータの分析を行い、研究成果について1件の論文発表(書籍の分担執筆)及び1件の国際学会発表(国際語用論学会)を行った。本研究では、Hojat (2007, 2012)の定義に基づき、診療面接における共感(Empathy)とは医師側の認知的理解であり、必ずしも医師側も患者側と同様に感情的な状態にあることを共有するものではないため、SympathyやCompassionとは区別される。今年度文献研究及び14例の会話データの分析を進めたところ、以下の3点が判明した。1.本研究のデータにおいては、医学生の共感は診療面接が進むにつれてより明示的に表現されていく傾向があること2.特に病歴聴取の段階でUtterance Completions (e.g., Sacks, 1992, Cogo and Dewey, 2012)を用いて共感を表現していること3.患者側の病状の身体的な辛さだけでなく社会的な背景に共感を示すことで患者の満足度が高くなること特に1については、少数ではあるが英語母語話者のみを対象とした先行研究においても同様の傾向がみられるという報告があった。しかしながらなぜ後半に共感の表現が明示的になるのかということは明らかにされていないため、今年度はさらに詳細に分析を進め、どのような段階を経て共感の表現が変化するのかということについて調査したい。会話データ及びインタビューデータについては3月から4月中に分析を終える予定であったが、インタビューデータの分析が少し遅れている。会話データによる結果を受けて当初の方向性を変更する必要が生じたため、現在もインタビューデータの分析を進めている。また、会話データ等は倫理委員化の規定により研究室で厳重に管理されているが、コロナウイルスの影響でやむなく安全性等を考慮し研究室へのアクセスが制限された時期があったため、今年度の分析のまとめについても少し遅れが生じている。喫緊の予定としては7月に遠隔での国際学会発表を予定しているため、引き続き迅速に分析とそのまとめを進めたい。今年度は特に会話データの詳細な分析とインタビューデータの分析及びまとめを終了させ、予定されている国際学会と論文において成果発表を行いたい。特に会話データの結果を裏付けると考えられるインタビューデータの分析が喫緊の課題である。会話データについてはなぜ診療面接の後半により共感の表現が明示的になるのか、またその過程をより詳細な分析によって明らかにし、インタビューデータにおいては海外診療実習経験者の談話が会話データの分析結果を裏付けるものかどうか引き続き分析を進めたい

  • 産学ELF(共通語としての英語)使用実態調査とグローバル人材育成英語教育への提言

    研究期間:

    2014年04月
    -
    2019年03月
     

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    H28年度は11月11,12日に、ヘルシンキ大学モーラネン教授、ストックホルム大学クテイバ教授を招聘、ELFライテイングに焦点をあて第6回早稲田ELF国際ワークショップを開催した。2日目パネルでは上述の2名を指定討論者に招き、学術分野でのELFライテイング評価のあり方への理解を深める為、国際誌編集経験のある京都大学スチュワート准教授、中京大学ダンジェロウ教授に国際誌の編集方針、早稲田大学ライテイングセンター長佐渡島沙織教授にライテイング指導の在り方を紹介して頂いた後、活発な討論が行われた。個人発表も充実、ELF研究への興味と裾野の広がりが更に実感できた。12月には海外共同研究者の久保田竜子教授を招き、第11回ワークショップ、H29年2月には第2回EMI-ELF ワークショップも開催、EMIをELFの視点から検討する試みに興味を示す研究者も確実に増え、活発な意見交換ができた。H28年6月にはWaseda Working Papers in ELF第5巻も発行、掲載論文は高く評価され、第1~4巻と共に国内外ELF研究者の貴重な参考文献となっている。またWorking Papers 3,4と5巻の一部を中心に編集本の企画も進行中である。実態調査では、高等教育現場で数回に亘り学生インタビューを実施、授業録画も更に追加、分析結果の一部をH28年6月のスペインでの第9回ELF国際学会と9月のJACET国際大会で村田・飯野・小中原が発表した。ビジネス現場ではアンケート調査とインタビューを実施、成果の一部を11月の国際ワークショップで小中原・村田・飯野で発表、ビジネスインタラクションデータ収集については寺内を中心に協力可能者と調整中である。一連の研究成果は現在Waseda Working Papers in ELF第6巻 として出版準備中である(6月末刊行予定)。計画は概ね順調で、高等教育では更に授業録画やインタビューを実施し、そのデータ分析も順調に進み、その結果を随時国際学会等でも発表してい社会言語学る。またH28年度もEMIに関するアンケート調査を教員、学生対象に実施、H28年度に実施されたカリキュラム改革などの効果がデータに一部反映されていることが判明したりの、興味深い結果が得られ、研究に新たな側面を加えている。一方、ビジネスELFの分野でもH28年度はアンケート調査、インタビューを実施、この結果の一部を、第6回ELF国際ワークショップ及び第2回EMI-ELFワークショップで発表した。ただ実際のビジネスインタラクションのデータの録画は関係者の調整が難しく、現在再調整中で、H29年度はビジネスパースン向けのアンケートとインタビューのさらなる実施に加え、ビジネスインタラクションのデータ収集、分析もする予定である。高等教育現場ではH29年度も留学前後の学生インタビューデータ収集を継続すると同時に、授業の参与観察、録画も追加、またアンケートではカリキュラム改革後のEMIに関する学生の意識の変化を見るために特にEMIコースの学生を対象としたアンケート追加調査と、ビジネスピーピルへのアンケート調査とインタビューも年代別による意識の変化を観察するために追加実施予定である。また、この分野の理解の深化に更に貢献する為に、引き続きワークショップの開催、Working Papersの発行等で研究結果を広く報告、還元、また、現在準備中の国際的出版社からの本の刊行も進める予定である。これにより、国内外の研究者、行政、企業等、数多くの方が情報に更にアクセスし易くする。ビジネス現場での調査ではアンケート調査、インタビューと録音でデータを有機的に統合させ分析を進める予定である

特定課題研究 【 表示 / 非表示

  • 医療英語教育現場における、共通語としての英語による診療面接の分析とその教育的示唆

    2017年   山内かづ代

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    This study has analysed how student doctors and simulated patients pre-empt and repair non-understanding in doctor-patient interactions at primary care medical consultations in English as a Lingua Franca. It specifically focuses on clarifying conversation strategies during history-taking used by student doctors and simulated patients to achieve their communicative purposes successfully, co-constructing mutual understanding and collaboratively producing a diagnosis. Throughout the current history-taking data, student doctors conscientiously engaging in achieving mutual understanding with simulated patients in information-gathering process at history-taking. They pursue this goal by repeating and rephrasing simulated patients’ utterances as well as their own and never let the trouble sources or signs of non-understanding pass. They use the following strategies extensively; simply repeating, reformulating the whole utterance, by observing simulated patients’ response and reaction very carefully. As a result, these efforts pre-empted non-understanding and triggered immediate repair of the trouble sources. This attitude can contribute to the embodiment of patient-centred care. It is expected that future research contributes to supporting student doctors and developing their communicative skills for dealing with non-understanding in doctor-patient interaction by collaborative effort.   

  • 「反論」「提案」におけるELF(共通語としての英語)使用実態調査

    2016年   山内 かづ代

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    This research has analysed how student doctors and simulated patients from overseas communicate in primary care history-taking in English as a Lingua Franca. Special focuses are as follows; 1) how student doctors deliver the diagnosis and suggest the treatment and 2) how simulated patients disagree with or resist the diagnosis and suggestion. The conversation data were audio-visual recorded and transcribed for subsequent conversation analysis. Conversation analysis has found three types of delivering diagnosis and suggestion by the student doctors and two types of disagreement or resistance by the simulated patients. In this data, the student doctors tend to deliver their decisions by using hedging expressions such as auxiliary verbs and stance markers when referring to the process of inference such as characteristics of the symptoms. Some however use more direct expressions when delivering strong need and necessity by clearly explaining the evidence of diagnosis. The former leads to immediate and smooth agreement of the treatment phase, while the latter invites more disagreement by the patients. For showing disagreement, the patients are found to use both question-formulation and repetition. The former facilitates immediate transition to the negotiation phase, while the latter requires multiple turns for the doctors to understand their disagreement.