乙黒 亮 (オトグロ リョウ)

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所属

法学学術院 法学部

職名

教授

ホームページ

http://otoguro.net/

プロフィール

言語学の中でも理論言語学が専門で,特に形態論,統語論とそれらのインターフェイスを中心に研究をしています.理論的には形態論におけるパラダイム基盤具現的形態論(paradigm-based realisational morphology)を制約に基づく数理的文法理論である語彙機能文法(Lexical-Functional Grammar)に取り込む提案をしています.これまで研究してきた言語現象は,格と一致,接語,動詞の屈折形態,モダリティ,否定などが挙げられます.特に対象とする言語は限定していませんが,母語である日本語や,英語・アイスランド語を中心にゲルマン語派全般,ヨーロッパポルトガル語を初めとするロマンス諸語,ヒンディ・ウルドゥ語などのインド・アーリア語派について研究を進めてきました.

また,ヒトの持つ言語能力を心理的実在性を持ったメカニズムでモデル化し解明するということも,長期的な研究課題として持っています.より具体的には,ヒトが持つ概念を複雑化・構造化する能力がどのように言語能力・言語構造に写像されるのかを,関数によって対応づけられる並列的な言語構造を仮定することで解明しようと試みています.さらにこのような枠組みは,概念構造とひじょうに透明性の高い対応関係を持つ原始的な言語構造から,より複雑な記号操作を伴った言語構造へのなだらかな移行をモデル化することが可能であり,近年盛んになりつつある言語進化の研究への貢献も期待できます.

教育面では法学部の語学教養系の教員として大学に所属していますので,学部では語学科目としての「英語」と言語情報副専攻の科目である「認知科学としての言語研究」に関する講義とゼミを担当しています.また全学向けに開講されている統語論と言語類型論,国際教養学部において英語で行われるLinguistic Typologyの講義も担当しています.

兼担 【 表示 / 非表示

  • 附属機関・学校   グローバルエデュケーションセンター

学内研究所等 【 表示 / 非表示

  • 2016年
    -
    2020年

    言語情報研究所   プロジェクト研究所所長

学歴 【 表示 / 非表示

  • 2002年10月
    -
    2006年01月

    エセックス大学   言語学研究科   博士課程  

  • 2001年10月
    -
    2002年09月

    エセックス大学   言語学研究科   修士課程  

  • 1997年04月
    -
    2001年03月

    大阪大学   文学部   英語学専攻  

  • 2000年02月
    -
    2001年01月

    オーストラリア国立大学   交換留学  

学位 【 表示 / 非表示

  • University of Essex   PhD

経歴 【 表示 / 非表示

  • 2018年04月
    -
    継続中

    早稲田大学   法学学術院   教授

  • 2012年04月
    -
    2018年03月

    早稲田大学法学学術院   准教授

  • 2009年04月
    -
    2012年03月

    : 早稲田大学法学学術院専任講師

  • 2009年04月
    -
    2012年03月

    早稲田大学   法学学術院   Assistant Professor

  • 2006年04月
    -
    2009年03月

    : 福井県立大学学術教養センター専任講師

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所属学協会 【 表示 / 非表示

  •  
     
     

    論理文法研究会

  •  
     
     

    国際語彙機能文法学会

  •  
     
     

    関西言語学会

  •  
     
     

    日本英語学会

  •  
     
     

    日本言語学会

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研究分野 【 表示 / 非表示

  • 英語学

  • 言語学

研究キーワード 【 表示 / 非表示

  • 語彙機能文法

  • 制約に基づく文法理論

  • 言語類型論

  • 統語論

  • 形態論

論文 【 表示 / 非表示

  • Variations in Agreement Controller and Information Structure

    乙黒 亮

    Proceedings of the 41st Annual Meeting of the Kansai Linguistic Society (KLS 37)     241 - 251  2017年  [査読有り]

  • [Review] Lexical Relatedness: A Paradigm-based Approach

    乙黒 亮

    English Linguistics   33 ( 1 ) 202 - 212  2016年  [査読有り]

  • Syntactic, Semantic and Information Structures of Floating Quantifiers

    乙黒 亮, Liselotte Snijders

    Proceedings of the Joint 2016 Conference on Head-driven Phrase Structure Grammar and Lexical Functional Grammar     478 - 498  2016年  [査読有り]

  • GENERALISING FUNCTIONAL CATEGORIES IN LFG

    Ryo Otoguro

    PROCEEDINGS OF LFG15     250 - 269  2015年  [査読有り]

     概要を見る

    This papers aims to present a lexicalist analysis of verb placement variation found in Germanic and Romance languages. Unlike derivational approaches to syntax, Lexical Functional Grammar accounts for different phrase structure positions of finite verbs by base-generating them in functional heads. The present study proposes a framework that allows us to formulate the conditions that license finite verbs to bear a functional category status. Crucial in the analysis is the encoding patterns of person features in lexical entries and their paradigmatic organisation of the lexicon. I will further show that the current proposal can be supported by dialectal variation and diachronic change of verb placement.

  • Morphosyntax of Modals and Quasi-modals

    乙黒 亮

    人文論集   49   113 - 140  2010年

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書籍等出版物 【 表示 / 非表示

  • Morphology and Its Interfaces

    Ana R. Luís, 乙黒 亮( 担当: 分担執筆,  担当範囲: Inflectional Morphology and Syntax in Correspondence: Evidence from European Portuguese)

    John Benjamins  2011年 ISBN: 9789027255617

  • Proceedings of the 24th Pacific Asia Conference on Language, Information and Computation

    乙黒 亮( 担当: 共編者(共編著者))

    Institute for Digital Enhancement of Cognitive Development, Waseda University  2010年 ISBN: 9784905166009

  • Competition and Variation in Natural Languages: The Case for Case

    Andrew Spencer, 乙黒 亮( 担当: 分担執筆,  担当範囲: Limits to Case---A Critical Survey of the Notion)

    Elsevier  2005年 ISBN: 9780080446516

受賞 【 表示 / 非表示

  • イギリス政府Overseas Research Students Awards

    2003年  

  • British Government Overseas Research Students Awards

    2003年  

共同研究・競争的資金等の研究課題 【 表示 / 非表示

  • 情報構造と形態・統語・意味とのインターフェイス:一致と関連現象を中心に

    研究期間:

    2017年04月
    -
    2020年03月
     

    乙黒 亮

    担当区分: 研究代表者

  • 動詞の屈折形態と統語位置に関する通時的・共時的研究

    研究期間:

    2014年04月
    -
    2017年03月
     

    乙黒 亮

    担当区分: 研究代表者

  • 制約に基づく文法理論によるモダリティと周辺領域の研究:形態統語論の視点から

    研究期間:

    2011年
    -
    2013年
     

    乙黒 亮

    担当区分: 研究代表者

  • 自然言語における一致素性の多様性とその形式化

    研究期間:

    2006年
    -
    2008年
     

    乙黒 亮

    担当区分: 研究代表者

講演・口頭発表等 【 表示 / 非表示

  • Object Agreement in Icelandic: Person Feature Prominency and Information Structure

    乙黒 亮

    The 22nd South of England LFG Meeting  

    発表年月: 2017年02月

  • 迂言形から見る形態論と統語論の連続性・非連続性

    乙黒 亮  [招待有り]

    Morphology and Lexicon Forum  

    発表年月: 2016年09月

  • Syntactic, Semantic and Information Structures of Floating Quantifiers

    乙黒 亮, Liselotte Snijders

    Joint 2016 Conference on Head-driven Phrase Structure Grammar and Lexical Functional Grammar  

    発表年月: 2016年07月

  • 一致コントローラーの変異と情報構造

    乙黒 亮  [招待有り]

    関西言語学会第41回大会  

    発表年月: 2016年06月

  • 述語の形態的特性と周縁部の統語構造

    乙黒 亮

    日本英語学会第33回大会ワークショップ  

    発表年月: 2015年11月

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特定課題研究 【 表示 / 非表示

  • 文構造の階層性に関する研究:形態統語論と言語類型論の視点から

    2010年  

     概要を見る

    文構造の階層性に関する研究の中でも,本年度の研究課題ではモダリティの内部構造について,形態論,統語論の観点から言語横断的にデータを観察し,その一部について分析を試みた.文構造,とりわけモダリティ表現が示す階層性に関しては,これまでの先行研究で主に意味論的な考察に基づくものが多く見られるが,形態的・統語的側面を詳細にまとめ,形式的に分析されたものはあまり存在しない.よって,比較的詳細な文法記述が利用できるゲルマン諸語の英語,ドイツ語,ノルウェー語やロマンス諸語のフランス語,イタリア語,スペイン語,および近年モダリティ研究が盛んに行われている日本語に関して,文献や先行研究にあたり,モダリティ表現の形態統語的側面についてまとめた.その上で研究初期の試みとして制約に基づく文法理論の1つである語彙機能文法(Lexical-Functional Grammar)での分析を行った.とりわけ日本語,英語に見られる真性モーダルと擬似モーダルの違いに焦点をあて,詳細に分析したものを論文として発表した.具体的には,句構造のレベルでは両者ともに動詞句を補部に取る助動詞要素として現れる一方,文法関係や素性を表す機能構造においては,前者はMOODの素性を指定する要素であるのに対し,後者はそれ自体が述部(PRED)として機能することを経験的データに基づき主張した.今後この理論的提案のさらなる検証を,これまでにまとめたその他の言語のデータに基づき行い,適宜修正を加えていくこととなる.また,さらに研究の対象を類型論的に多様な言語へと広げ,それらの言語に見られるモダリティ表現の詳細な記述と理論的分析を試みることで,言語類型論,文法理論へのさらなる貢献が期待できる.本研究課題はそれらより広範な研究への第一歩の基礎的研究として位置づけられると考えている.

  • 日本語動詞活用の包括的モデルの構築

    2009年  

     概要を見る

    本研究課題は,日本語動詞の包括的な活用モデルを構築することを目的とし,とりわけモダリティ表現の形態・統語的特性の解明,有限状態トランスデューサーによる形態解析に応用可能な形での形式化を具体的な目標として設定した.形態論的な研究としては,Moodの活用素性を[+cond, +conj, +desid, +hort,...]のように設定し,その他の活用素性と並列的に扱う提案を行った.さらに近年Word-and-Paradigmモデルで新たな展開を見せている活用形の推論的関係をアナロジーを基本として記述することを試みた.この形式化は目標として挙げた有限状態トランスデューサーでの形態解析との親和性が高く,今後の研究課題として解析モデルの構築を行う予定である.またアナロジーによる推論的関係は表層的な語形によって定義されるものであり,その点においてJoan Bybeeの提唱する表層的な語形に基づく活用形のモデルを応用して,語形間の関係をネットワークとして関連付けることができることを示した.これらの論点を研究会などを通して他の研究者からの意見も参考にをまとめたものを論文として発表した(業績を参照).ネットワークモデルは各語形のネットワーク内での関連性の強さを表すことができ,コーパスに基づく統計的なデータを利用することで,より心理的実在性の高いレキシコンのモデルを提供することができる.今後この研究を発展させ,より完成度の高い研究成果を公表するよう試みたい.またモダリティの統語論的な研究として,近年「文構造の階層性」という観点から生成文法,機能文法,Role and Reference Grammarなどの理論的枠組で盛んに進められている.本研究課題ではこれらの先行研究をまとめ,上述の形態論的研究をベースにとりわけ所謂真性モーダルと擬似モーダルの統語的特性の違いについて語彙機能文法の枠組みでの考察を試みた.この研究はまだ現在進行中であるが,その途中段階において,日本語のみならず広範な言語を研究対象に含め類型論的な視点からも議論を展開していく目標を設定し,科学研究費補助金への申請を行った.類型論的にも理論的にも意義のある研究であり,複数年の計画で今後も進めていきたい.

 

現在担当している科目 【 表示 / 非表示

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担当経験のある科目(授業) 【 表示 / 非表示

  • 言語学(形態論)

    早稲田大学グローバルエデュケーションセンター  

  • Introduction to the Study of Language and Information

    School of Law, Waseda University  

  • English: Advanced

    School of Law, Waseda University  

  • English: Theme

    School of Law, Waseda University  

  • English: Bridge

    School of Law, Waseda University  

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委員歴 【 表示 / 非表示

  • 2015年04月
    -
    継続中

    日本英語学会  広報委員

  • 2010年12月
    -
    継続中

    Pacific Asia Conference on Language, Information and Computation  Program Committee Co-chair

  • 2010年11月
    -
    継続中

    Pacific Asia Conference on Language, Information and Computation  Associate Digital Archivist

  • 2010年11月
    -
    継続中

    Pacific Asia Conference on Language, Information and Computation  Associate Digital Archivist

  • 2010年11月
    -
    継続中

    Pacific Asia Conference on Language, Information and Computation  Program Committee Co-chair

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