中井 浩巳 (ナカイ ヒロミ)

写真a

所属

理工学術院 先進理工学部

職名

教授

ホームページ

http://www.chem.waseda.ac.jp/lab/nakai/index.htm

プロフィール

早稲田大学 先進理工学部 化学・生命化学科 教授
〔経歴〕1992年京都大学大学院 工学研究科 合成化学専攻博士後期課程修了。
京都大学 工学部 合成・生物化学科助手、早稲田大学 理工学部 化学科 専任講師、助教授を経て2004年より教授。
2006年学部再編に伴い現職
〔専門〕理論化学、量子化学、電子状態理論
〔趣味〕テニス
〔連絡先〕E-mail:nakai@waseda.jp

兼担 【 表示 / 非表示

  • 理工学術院   大学院先進理工学研究科

  • 附属機関・学校   グローバルエデュケーションセンター

学内研究所等 【 表示 / 非表示

  • 2020年
    -
    2022年

    理工学術院総合研究所   兼任研究員

学歴 【 表示 / 非表示

  • 1990年04月
    -
    1992年03月

    京都大学   大学院工学研究科   合成化学専攻  

    博士後期課程

  •  
    -
    1992年

    京都大学   工学研究科   合成化学  

  •  
    -
    1992年

    京都大学   工学研究科   合成化学  

  • 1989年04月
    -
    1990年03月

    京都大学   大学院工学研究科   分子工学専攻  

    博士後期課程(転専攻)

  • 1987年04月
    -
    1989年03月

    京都大学   大学院工学研究科   分子工学専攻  

    修士課程

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学位 【 表示 / 非表示

  • Doctor(Engineering)

  • 京都大学   博士(工学)

経歴 【 表示 / 非表示

  • 2010年04月
    -
    2011年03月

    自然科学研究機構 分子科学研究所 理論・計算分子科学研究領域 客員教授(兼任)

  • 2006年04月
    -
     

    早稲田大学先進理工学部化学・生命化学科 教授

  • 2005年04月
    -
    2006年03月

    東京工業大学 資源研究所 非常勤講師 (兼任)

  • 2004年04月
    -
    2006年03月

    早稲田大学理工学部化学科 教授

  • 1997年02月
    -
    2005年03月

    理化学研究所 共同研究員 (兼任)

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所属学協会 【 表示 / 非表示

  • 2019年06月
    -
    継続中

    理論化学会

  •  
     
     

    理論・計算化学者アジア・環太平洋連合

  •  
     
     

    理論化学者世界連合

  •  
     
     

    アメリカ化学会

  •  
     
     

    アメリカ物理学会

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研究分野 【 表示 / 非表示

  • 基礎物理化学

研究キーワード 【 表示 / 非表示

  • 分子構造、電子状態、量子化学、電子状態理論

  • 機械学習

  • 理論化学

  • 分子シミュレーション

  • 量子化学

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論文 【 表示 / 非表示

  • Confined water-mediated high proton conduction in hydrophobic channel of a synthetic nanotube

    Ken-ichi Otake, Kazuya Otsubo, Tokutaro Komatsu, Shun Dekura, Jared M. Taylor, Ryuichi Ikeda, Kunihisa Sugimoto, Akihiko Fujiwara, Chien-Pin Chou, Aditya Wibawa Sakti, Yoshifumi Nishimura, Hiromi Nakai, Hiroshi Kitagawa

    Nature Communications   11 ( 1 ) 843  2020年12月  [査読有り]

    DOI

  • Hierarchical parallelization of divide‐and‐conquer density functional tight‐binding molecular dynamics and metadynamics simulations

    Yoshifumi Nishimura, Hiromi Nakai

    Journal of Computational Chemistry   41 ( 19 ) 1759 - 1772  2020年07月  [査読有り]

    DOI

  • Weighted histogram analysis method for multiple short-time metadynamics simulations

    Junichi Ono, Hiromi Nakai

    Chemical Physics Letters   751   137384 - 137384  2020年07月  [査読有り]

    DOI

  • The important role of N<inf>2</inf>H formation energy for low-temperature ammonia synthesis in an electric field

    Kota Murakami, Yuta Tanaka, Ryuya Sakai, Kenta Toko, Kazuharu Ito, Atsushi Ishikawa, Takuma Higo, Tomohiro Yabe, Shuhei Ogo, Masatoshi Ikeda, Hideaki Tsuneki, Hiromi Nakai, Yasushi Sekine

    Catalysis Today   351   119 - 124  2020年07月  [査読有り]

     概要を見る

    © 2018 Elsevier B.V. Development of a highly efficient ammonia synthesis process is desirable for achieving a sustainable society. Regarding conventional heterogeneous catalysts, Ru-supported catalyst exhibits higher turn-over frequency (TOF) than Fe-supported or Ni-supported catalysts. However, we found that Fe-supported and Ni-supported catalysts show higher TOF than Ru-supported catalyst in an electric field at the low temperature of 373 K. Density functional theory (DFT) calculations revealed that N2 dissociation through the “associative mechanism” plays a key role in the electric field. The ammonia synthesis activity in the electric field is determined by the N2H formation energy at the metal-support interface.

    DOI

  • Finite-temperature-based time-dependent density-functional theory method for static electron correlation systems

    Takeshi Yoshikawa, Toshiki Doi, Hiromi Nakai

    The Journal of Chemical Physics    2020年06月  [査読有り]

    DOI

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書籍等出版物 【 表示 / 非表示

  • 物理化学

    安藤, 耕司, 中井, 浩巳

    化学同人  2019年 ISBN: 9784759818475

  • 化学原理の発見:縮重系励起の対称則

    H. Nakai

    J. Comput. Chem. Jpn.  2012年04月

  • Description of Core Ionized and Excited States by Density Functional Theory and Time-dependent Density Functional Theory

    Y. Imamura, H. Nakai

    Advances in the Theory of Atomic and Molecular Systems  2012年04月

  • How does it become possible to treat delocalized and/or open-shell systems in fragmentation-based linear-scaling electronic structure calculation: the case of divide-and-conquer method

    M. Kobayashi, H. Nakai

    Phys. Chem. Chem. Phys.  2012年03月

  • Meso-scale Quantum Chemistry

    H. Nakai, Y. Imamura, Y. Kikuchi, M. Kobayashi, T. Akama, J. Seino

    Meso???  2012年01月

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Misc 【 表示 / 非表示

  • 量子化学的記述子を用いた反応予測手法の開発と予測に寄与する記述子の解析

    藤波美起登, 清野淳司, 中井浩巳

    化学工業   70   31 - 37  2019年12月  [招待有り]

    記事・総説・解説・論説等(学術雑誌)  

  • DCDFTBMDプログラムの公開

    西村 好史, 吉川 武司, 中井 浩巳

    Journal of Computer Chemistry, Japan   17 ( 5 ) A21 - A27  2019年03月

    記事・総説・解説・論説等(学術雑誌)  

    DOI

  • 人工知能を用いた化学反応の予測と反応条件最適化

    藤波美起登, 清野淳司, 中井浩巳

    マテリアルズ・インフォマティクスによる材料開発と活用集(技術情報協会)、第8章     379 - 384  2019年01月  [招待有り]

    記事・総説・解説・論説等(商業誌、新聞、ウェブメディア)  

  • 理論化学とインフォマティクスの融合による反応設計

    藤波 美起登, 清野 淳司, 中井 浩巳

    化学と工業   71 ( 8 )  2018年08月  [招待有り]

  • インフォマティクスとの融合による理論化学研究

    清野 淳司, 中井 浩巳

    化学工業   69 ( 1 ) 53 - 58  2018年01月  [招待有り]

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産業財産権 【 表示 / 非表示

  • 二酸化炭素吸収液及びその調製方法

    佐藤 裕, 山中 康朗, 古川 行夫, 中井 浩巳, 鹿又 宣弘, 山本 浩之

    特許権

    J-GLOBAL

  • 半導体記憶装置

    三木 浩史, 中井 浩巳, 櫛田 惠子, 嶋本 泰洋, 高▼谷 信一郎, 藤崎 芳久

    特許権

    J-GLOBAL

  • 半導体記憶装置

    特許第4500248号

    三木 浩史, 中井 浩巳, 櫛田 惠子, 嶋本 泰洋, 高▼谷 信一郎, 藤崎 芳久

    特許権

    J-GLOBAL

  • 半導体記憶装置

    三木 浩史, 中井 浩巳, 櫛田 惠子, 嶋本 泰洋, 高▼谷 信一郎, 藤崎 芳久

    特許権

    J-GLOBAL

  • 半導体記憶装置

    特許第3940176号

    三木 浩史, 中井 浩巳, 櫛田 惠子, 嶋本 泰洋, 高▼谷 信一郎, 藤崎 芳久

    特許権

    J-GLOBAL

受賞 【 表示 / 非表示

  • 平成28年度 科学技術分野 文部科学大臣表彰

    2016年05月   文部科学省  

  • 第33回 学術賞

    2016年03月   日本化学会  

  • 2011年度ポープルメダル

    2011年  

  • 日本コンピュータ化学会 2010年度 学会賞

    2011年   日本コンピュータ化学会  

  • 日本コンピュータ化学会 学会賞

    2011年  

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共同研究・競争的資金等の研究課題 【 表示 / 非表示

  • 孤立分子・孤立軌道の特異性に基づく蓄電材料機能の革新

    研究期間:

    2020年08月
    -
    2025年03月
     

     概要を見る

    通常、液体や固体の性質はこれらを構成する分子間・電子間の相互作用によって発現する。最近の研究で、周囲との相互作用から隔絶された分子や電子を大量に導入することが可能で、これらが非常に特異な性質を示すことや、場合によっては電気を蓄える機能を大幅に改善することが明らかになった。本研究では、この新しい現象に着目し、孤立した分子や電子の性質を積極的に制御・活用することで新材料を開発し、蓄電デバイスの飛躍的機能向上を目指す。仕組みの解明には分子や電子の状態を正確にシミュレーションする最先端技術を適用し、材料開発に活かす

  • 光受容タンパク質の量子的分子動力学シミュレーションによる遍在プロトンの機能解明

    基盤研究(S)

    研究期間:

    2018年06月
    -
    2023年03月
     

    中井 浩巳, 高野 光則

  • 相対論的2成分法に対する新しいハイブリッド密度汎関数の開発

    特別研究員奨励費

    研究期間:

    2017年11月
    -
    2020年03月
     

    中井 浩巳, MAIER TONI

     概要を見る

    局所混成汎関数の2成分相対論における理論的および技術的な基盤は、無限次2成分法に基づく密度行列のpicture-change変換(PCT)と厳密交換積分の半数値積分によって初年度に確立された。2年目はこの方法を相対論的な計算のための有用なツールとするために開発を進めた。機械的に生成されたあらわな3中心解析的積分ルーチン、より効率的な数値グリッド、より効率的な積分のスクリーニングを実装した。積分のスクリーニングについては、chain-of-spheres厳密交換(COSX)法を拡張し、グリッド点の局所性、密度行列の疎性、Coulomb演算子の漸近的減衰を考慮してF-ジャンクションというシンプルな方法を開発した。最適化された半数値的な厳密交換のパフォーマンスは、相対論計算において解析的積分を圧倒的に上回った。密度行列のPCTに関する理論は当初はスカラー相対論の範囲内で定式化されていたが、スピン依存の表式に拡張した。
    最後に、相対論的な密度汎関数理論(DFT)計算に適した相対論的な運動エネルギー密度(KED)を定義する問題に対処した。KEDに依存する局所混成汎関数を用いた場合の内殻軌道エネルギーへの影響を、従来の相対論的KEDにおける欠陥と関連づけることができた。多くの局所混成汎関数において重要な構成要素であるKEDについて、Cauchy-Schwarzの不等式を用いて単一軌道拘束条件を相対論的KEDに課すことで、KEDの補正法を新たに開発した。この補正は電子の運動によって生じる磁場に起因するゲージ補正を考慮することで導出されることがわかった。これは相対論的な取り扱いにおいて自然に生じるものであり、従来の相対論的KEDの定義を実効的に補正する。

  • ユビキタス水素の機能とダイナミクスに関する理論的研究

    基盤研究(A)

    研究期間:

    2014年06月
    -
    2019年03月
     

     概要を見る

    水素は,至る所にあらゆる形態で遍在し,種々のダイナミクスや化学反応を通じて,物性や機能に重要な寄与を果たしている.本研究では,このような「ユビキタス水素」に着目し,エネルギー・環境・材料・バイオに関する先端的な研究課題に取り組んだ.本研究の核となったのは,大規模系における水素イオン(プロトン)の静的および動的性質の高効率な解析を実現する新規手法(NOMO/DC-PP2およびDC-DFTB-MD)の確立である.本手法を電池・光受容タンパク質などに応用し,物性・機能を司るプロトンダイナミクスの微視的機構を解明した.さらに,バイオに関する研究課題を発展させる形で最終年度に基盤研究(S)へと展開した.本研究では,どこにでも存在する水素(ユビキタス水素)に着目し,その形態・動態を独自の手法に基づいて理論的に解析することにより,環境科学,材料科学,生命科学などにおける複数の先端的な研究課題に対して統一的な観点から解明に迫った.その結果,各課題において分子・原子レベルでの詳細な知見が得られただけでなく,異分野で起こる一見全く異なる現象が,「ユビキタス水素」という共通概念を通じて互いに密接に関係していることが理論的に示された.本研究によって得られた知見は,様々な分野での材料開発や機能制御に直結するだけでなく,分野の垣根を越えた物性・機能に関する普遍的かつ包括的知見に繋がるものと期待される

  • ユビキタス水素の機能とダイナミクスに関する理論的研究

    基盤研究(A)

    研究期間:

    2014年06月
    -
    2019年03月
     

    中井 浩巳, 安藤 耕司

     概要を見る

    水素はあらゆる環境下において多様な形態で存在し,種々の物性や機能に重要な役割を果たしている.本研究では,「ユビキタス水素」の機能とダイナミクスを取り扱うための理論的基盤を構築し,環境・エネルギー・材料・生命に関する応用研究に取り組むことを目的とする.本年度取り組んだ4つの課題について成果を報告する.
    (1) ユビキタス水素の拡張としてポジトロンに着目し,NOMO法によるポジトロン消滅スペクトルの計算手法を新たに確立した.本手法を希ガス原子や小分子に対して応用したところ,従来の平面波近似では困難だった消滅γ線スペクトルの半値幅の定量的な再現に成功した.
    (2) 氷中における余剰プロトンの拡散機構を解明するため,分割統治型密度汎関数強束縛分子動力学(DC-DFTB-MD)法による大規模反応シミュレーションを実行した.その結果,氷中における高速なプロトン拡散の起源が水分子の水素結合を介したプロトンリレー(Grotthuss機構)であることを明らかにした.
    (3) Naイオン高濃度電解液におけるキャリアイオン拡散の微視的機構を解明するため,DC-DFTB-MDシミュレーションを実行した.その結果,高濃度条件では溶媒の配位構造の組み換えに由来する配位子交換型の拡散機構によってキャリアイオン拡散が進行することが明らかになった.
    (4) 代表的な光駆動プロトンポンプであるバクテリオロドプシン(BR)を対象とし,光反応サイクル上でのL型中間体における1段階目のプロトン移動の微視的機構を解明するため,BR全体を量子的に取り扱うDC-DFTB-MDシミュレーションを実行した.その結果,L型中間体で特異的に出現する内部水分子がプロトン輸送のキャリアとしての役割を担っていること,および活性部位近傍に存在する内部水分子の数がプロトン移動経路となる水素結合構造を安定化させていることを明らかにした.

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特定課題研究 【 表示 / 非表示

  • 第一原理触媒反応シミュレータの開発

    2018年   大越 昌樹, 西村 好史, 周 建斌, 藤代 天佑, 中村 崇玖

     概要を見る

    触媒反応の微視的理解のためのシミュレーションの実現を図った。Rh触媒によるNO-CO反応を対象として、触媒のサイズ効果および金属酸化物担体の効果について検討した。サイズ効果に対しては、大規模電子状態理論であるDFTB法の適用を検討した。金属的な電子状態を有限温度法に基づいて適切に取り扱えることを見出した。また、局所的な配位状態が異なる多様なサイトが存在すること、その割合がクラスターサイズによって変化すること、触媒反応中に触媒自身が動的に形状変化することを見出した。担体の効果に対しては、担体の格子酸素があらわに反応に寄与すること、表面金属種の構造的な柔軟性が重要な因子であることを見出した。

  • 相対論的量子化学とインフォマティクスによる均一系触媒を用いた反応予測手法の開発

    2017年   清野 淳司

     概要を見る

    本研究では、(A)機械学習や群知能などの人工知能技術を用いて相対論的量子化学計算法の高精度化を目指した。また、(B)相対論的量子化学計算の結果を用いた反応予測システムの開発を目指した。テーマ(A)では、密度汎関数理論の肝となる汎関数を群知能および機械学習により決定することに成功した。また、相対論的密度汎関数理論では、4成分法から2成分法に描像を変化させる場合、電子密度の見積りに注意が必要であり、そのための処方を示すことができた。テーマ(B)では、機械学習により量子化学的記述子を用いた反応予測システムの開発に成功した。

  • 大規模量子科学計算と分子動力学法の融合による化学反応シミュレーションの実行

    2013年  

     概要を見る

    本研究の目的は,申請者らがこれまでに開発・発展させてきた大規模量子化学計算である分割統治(DC)法に分子動力学(MD)法を組み合わせることにより,結合の生成・開裂を伴う化学反応の動的なシミュレーションを行うことである。これにより,従来の量子化学計算だけでは困難であった温度や時間の効果を取り込むこと、従来のMD法では困難であった結合の生成・開裂を取り扱うことの克服を目指した。原理的には単に量子化学計算とMD法を組み合わせるだけ(一般にAIMD法と呼ばれる)で化学反応シミュレーションは行えるが,MD法の時間ステップ(通常,1フェムト秒(fs)程度)ごとに量子化学計算,特に,力の計算を行う必要があり,現実的な反応を追跡できない。本研究では,比較的計算コストが小さい密度汎関数強束縛(DFTB)法に着目し,さらにDC法を適用することにより,この困難を克服した。また、「京」コンピュータなどの超並列環境に対応したプログラム開発も行った。8,000分子の水に対するDC-DFTB法のエネルギー計算が,2,500ノード(20,000コア)を使用することにより1.125秒で実行できることを確かめた。並列化度79.5%に加えて、高い実行効率も達成した。さらに、(1)アミン溶液によるCO2吸収・放散過程,(2)グラファイト電極表面での電解質溶液の分解反応,という2つの化学反応に応用した。(1)では、CO2の吸収過程では、OH-によるプロトンの引き抜きが水の水素結合ネットワークを介してアミン-CO2複合系に作用することを明らかにした。一方、放散過程では、カルバメートとプロトン化アミンが直接プロトンの授受を行っていることを明らかにした。このように、同一の反応であっても、微視的な反応機構が異なることは、反応シミュレーションによって初めて明らかにできることであり、本研究の意義は大きい。(2)では、実験的にとらえることが困難なSEI膜の成長過程の初期段階を明らかにした。

  • インシリコ元素戦略に向けた相対論的量子化学理論の構築と実践

    2012年  

     概要を見る

    本特定課題研究Bでは、元素戦略に必要な相対論的量子化学理論の構築を目指した。特に理論的な基盤となる次の2点を実施した。(1)局所ユニタリー変換(LUT)法による2成分相対論法の高速化(2)一般化非制限ハートリー・フォック(GUHF)法及びその電子相関理論(GUMP2)の確立。テーマ(1)では、周期表のあらゆる元素を含む物質・材料に対して、確証性の高い特性評価・機能設計を可能とするための相対論的量子化学理論の基盤構築を目指した。特に、2成分相対論法のうちで最も高精度な無限次ダグラス・クロール変換(IODK/IODK)法を基礎として、その弱点である莫大な計算コストを軽減するために局所ユニタリー変換(LUT)法を開発した。これにより、計算時間における線形スケーリング(計算時間が系の大きさに比例)および化学的精度(1 kcal/mol)を保った計算誤差が示され、本手法の有用性が確認された。テーマ(2)では、スピン依存部分を含むハミルトニアンでは様々な形式のスピン演算子が含まれることから、これらの形式に対応可能なGUHF法及びGUMP2を確立した。簡単な分子で数値検証を行った結果、従来の2成分相対論法では電子相関エネルギーを過剰評価する傾向があるが、本手法では4成分相対論法とほぼ同様の結果を与えることが確認された。これにより、電子相関効果と相対論効果を同時にしかも高精度に取り扱えるようになった。 本特定課題研究Bは、平成24年度科学研究費補助金基盤研究(A)(申請49,810千円)に不採択を受けて、平成25年度の再申請につなげるための研究費という位置づけであった。しかし、本研究代表者はさらなるステップアップを目指して、上記のような理論基盤を充実させたのち、科学技術振興機構(JST)が募集する戦略的創造研究推進事業(CREST)「元素戦略を基軸とする物質・材料の革新的機能の創出」に応募し、採択に至った。チーム全体の研究経費も290,000千円(うち研究代表者の研究経費は140,000千円)である。研究課題名も、本特定課題をさらに発展させた「相対論的電子論が拓く革新的機能材料設計」というものとした。

  • 実践的インシリコ・ケミストリーの確立:量子化学計算による材料設計に向けて

    2010年   今村 穣, 菊池 那明, 小林 正人, 赤間 知子, 清野 淳司

     概要を見る

    本研究では、大規模系に対する量子化学計算を実行するための理論・計算アルゴリズムの開発とそれらを用いた実践研究を行った。具体的には、(1) 実時間発展形式の時間依存密度汎関数理論(RT-TDDFT)の実装、(2) 構造最適化計算の高速化手法(LSMO)の開発、(3) 分散力を扱うための密度汎関数理論(LRD)の開発、(4) 開殻系に対する分割統治法(DC-UHF/UDFT)の開発である。(1)では、RT-TDDFT法の計算プログラムを実装し、さらに短時間フーリエ変換(STFT)を適用することにより、励起状態におけるエネルギー移動を実時間で解析することに成功した。(2)では、非経験的分子シミュレーションおよび構造最適化計算における自己無撞着場(SCF)計算の収束性を改善する方法としてLSMO法を開発した。これによりAIMD法で約50%、AIMC法で約40%、Opt計算で約20%の高速化に成功した。(3)では、DFT法の欠点である弱い相互作用を記述できる第一原理的手法を開発し、実験で観測されるC6係数を高精度に再現することが確かめられた。(4)では、開殻系に適用できるO(N)法としてDC-UHF/UDFT法を開発し、非局在化スピンを含む系にも適用できることを確かめた。

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海外研究活動 【 表示 / 非表示

  • 電子状態理論におけるLinear -Scaling法の開発とその応用

    2002年10月
    -
    2003年10月

    アメリカ   ライス大学

 

現在担当している科目 【 表示 / 非表示

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委員歴 【 表示 / 非表示

  • 2020年06月
    -
    継続中

    日本化学会  理事

  • 2019年06月
    -
    継続中

    理論化学会  会長

  • 2018年
    -
    継続中

    Asia-Pacific Association of Theoretical & Computational Chemists (APATCC)  Board Member

  • 2017年
    -
    継続中

    China-Japan-Korea Tripartite Workshop of Theoretical and Computational Chemistry (CJK-WTCC)  Chair

  • 2014年
    -
    継続中

    Royal Society of Chemistry (RSC)  Fellow of Royal Society of Chemistry (FRSC)

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