2022/05/25 更新

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ヤナギヤ アキラ
柳谷 晃
所属
附属機関・学校 高等学院
職名
教諭

兼担

  • 理工学術院   基幹理工学部

 

特定課題研究

  • 函数積分方程式の定性的理論とその応用

    2000年  

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     この研究は、人口論または伝染病の数学的モデルから発生する、積分方程式をその定性的性質を中心に研究するものである。特にこの分野における積分方程式は、普通に使われている積分方程式の解の存在定理、一意性の定理が適用できない。その大きな理由は、積分核が、解の積分を含む、functionalになることにある。この困難を解決するためには、今タイプの積分方程式に直接適応できる形の解の存在定理、一意性の定理を新しく作ることしかない。 使用手段としては、普通に解の存在定理に使われる、Shauderの不動点定理、Banachの縮小写像定理を使うのであるが、この定理に帰着するまでの、方程式の変形が、非常に大切な段階となる。 さらに、解の定性的性質として重要な、一意性が保証されないときの、解の構造すなわちKneser型の定理を証明すことに成功している。今までの積分方程式の理論で、適応できない場合を扱うのであるから、モデルとしての重要性とともに新しいタイプの積分方程式の理論を作って行くことにもなるわけである。この立場から、モデルを含む型のより一般的な積分方程式を考え、その新たな積分方程式に対する理論としての、解の存在定理、一意性の定理、さらに、Kneser型の定理を証明することにも成功している。 研究結果は国際学会および、国内の函数方程式の学会において発表している。

  • 人口モデルに現れる連立積分方程式及び第2種積分方程式の研究

    1998年  

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    この論文は主に性交渉によって起こる、HIV感染の数学的モデルに関するものである。しかしながらその基本的な考え方は、性的感染症に対しても応用可能なものである。最近、また淋病やグラミジアなどの性的感染症が問題になっている。この大きな原因は、若年層の性病に関する知識の欠如、および精神的な幼さによる正常な男女交際の能力欠如である。これからは学生に対する、この方面のケアも高等教育の場で必要な時代になる可能性を、十分に予測させる現実がある。この立場からもHIV感染の数学的モデルの研究は、その重要性が注目されている。 基本となるモデルは次の連立一階偏微分方程式である。DX(a,t)= -[r(a,t)+k(a)]XDY(a,t)= r(a,t)X - [v+k(a)]YDN(a,t)= - k(a)N -vY この偏微分方程式を特性曲線にそって解くことにより積分方程式を導く。r(a,t)の性質によりこの積分方程式が線型になる場合と非線型になる場合に別れる。線型の場合はロジスティック曲線を含む函数を扱うことによりかなり詳しい結果を得ることができるが、非線型の積分方程式の場合は解の性質を研究すること自体が非常に困難である。しかし正値解の存在までは証明することができた。今後周期解の存在などに研究を発展させて行く予定である。

  • エイズ感染の解析における年齢依存型の数学モデルの研究

    1997年  

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    人口問題に関する数学的モデルは、初期分布を与えて年齢依存型の偏微分方程式により、数値解析や解の定性的性質を研究することにより、未来における人口分布やある特定のグループの定量的動向を予測している。エイズ感染に関するモデルにおいても同様の発想が必要であるのは当然であるが、感染の特殊性と感染確率の設定の難しさ、人口分布の中にどのように、エイズ患者が分布しているかの報告をフィールドワークから待たなければならなかったこともあり、年齢依存型のモデルがあまり研究されてきていない。方向性も数値計算によるものが多く見られる。ただし発展途上国におけるモデルにおいては、年齢依存型でなくてもある程度の予測が可能であるという考え方もある。この研究では特に定性的な結果を得ることを、目的とし、解の表現を実際に作り上げることに一部分ではあるが成功した。その結果は昨年5月にVanderbilt大学で行われた国際学会及び8月のブルガリア、プロブディフで行われた国際微分式方程式学会で発表した。研究成果の発表: 危機と社会変動/早稲田大学アジア太平洋研究センター/研究シリーズ38

  • 非線型積分方程式の定性的理論とその人口問題およびエイズ感染の数学的モデルへの応用

    1995年  

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    AIDS感染の基本モデルは,その単純性故のわかり易さと,扱い易さの利点はあるが,解の増減の激しさが欠点である。定性的な性質と定量的な解析の両方に有効なモデルを作成するために,最近はかなり多くの研究者が努力を続けている。この研究では,現実に少しでも近づいたモデルを作成し,その定量的な解析と定性的な解析を続けてきた。現在扱っている方程式としては,男女間の感染率の違いを考慮に入れた次の方程式がそのうちの一つである。 この方程式の数値解析を行った結果もかなり急激な増加,減少が現れてしまい,全人口の増加の中で,AIDS感染者が増加してゆく,パラメーターの領域が小さい。そこで,各パラメータ(死亡率,出生率など)を年齢依存型にした,次の方程式を考えている。 この方程式を特性曲線にそって作った解により定性的な結果を,積分方程式の理論から得るとともに,計算機による,シミュレーションを行って,発表を続けている。

 

現在担当している科目