秋山 靖浩 (アキヤマ ヤスヒロ)

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所属

法学学術院 大学院法務研究科

職名

教授

兼担 【 表示 / 非表示

  • 法学学術院   法学部

  • 商学学術院   商学部

  • 法学学術院   大学院法学研究科

  • 政治経済学術院   政治経済学部

学歴 【 表示 / 非表示

  •  
    -
    2000年

    早稲田大学   法学研究科   民事法学  

学位 【 表示 / 非表示

  • 早稲田大学   修士(法学)

所属学協会 【 表示 / 非表示

  •  
     
     

    日本私法学会

 

研究分野 【 表示 / 非表示

  • 民事法学

研究キーワード 【 表示 / 非表示

  • 民法、都市法

論文 【 表示 / 非表示

  • 相隣関係の今日的課題

    秋山 靖浩

    吉田克己編著『物権法の現代的課題と改正提案』(成文堂)     112 - 135  2021年02月

  • 民法第2編物権への改正提案/民法214条〜222条(水流等に関する相隣関係)

    秋山 靖浩

    吉田克己編著『物権法の現代的課題と改正提案』(成文堂)     450 - 465  2021年02月

  • 民法第2編物権への改正提案/民法283条〜285条(地役権の取得時効、用水地役権)

    秋山 靖浩

    吉田克己編著『物権法の現代的課題と改正提案』(成文堂)     700 - 704  2021年02月

  • 所有権の取得/前注(所有権の取得)、民法239条〜241条、前注(添付)、民法242条〜248条

    秋山 靖浩

    小粥太郎編『新注釈民法(5)物権(2)』(有斐閣)     466 - 541  2020年11月

  • 所有権の限界/所有権の内容及び範囲(民法206条〜208条)、相隣関係(前注、民法209条〜238条)

    秋山 靖浩

    小粥太郎編『新注釈民法(5)物権(2)』(有斐閣)     351 - 465  2020年11月

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書籍等出版物 【 表示 / 非表示

  • リーガル・リサーチ&リポート = Legal research & report

    田高, 寛貴, 原田, 昌和, 秋山, 靖浩

    有斐閣  2019年12月 ISBN: 9784641126114

  • 物権

    石田, 剛, 武川, 幸嗣, 占部, 洋之, 田高, 寛貴, 秋山, 靖浩

    有斐閣  2019年11月 ISBN: 9784641179424

  • 物権法

    秋山, 靖浩, 伊藤, 栄寿, 大場, 浩之, 水津, 太郎( 担当: 共著)

    日本評論社  2019年01月 ISBN: 9784535806832

  • 物権

    石田, 剛, 武川, 幸嗣, 占部, 洋之, 田高, 寛貴, 秋山, 靖浩( 担当: 共著)

    有斐閣  2017年12月 ISBN: 9784641179349

  • 総則判例30!

    原田, 昌和, 秋山, 靖浩, 山口, 敬介( 担当: 共著)

    有斐閣  2017年12月 ISBN: 9784641137820

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Misc 【 表示 / 非表示

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共同研究・競争的資金等の研究課題 【 表示 / 非表示

  • 高齢社会・人口減少社会が提示する諸問題への法的対応と「人の法」・「財の法」の展開

    研究期間:

    2019年04月
    -
    2024年03月
     

     概要を見る

    高齢社会と人口減少社会の到来に対して、法の現実的・理論的対応が求められている。高齢社会は、高齢者という具体的カテゴリーの人間を法が把握することを要求する。人口減少社会は、財産の負財化現象を顕在化させ、法が財をその具体的様相において把握することを要請する。本研究は、人も物も抽象的に把握することを特徴とする伝統的な民法のパラダイムを克服し、「財の法」「人の法」を構築することによって、これらの要請に応えることを目指す

  • 持続可能な社会の「所有」モデル-財の利用と保全に関する共時的・通時的な利害調整-

    研究期間:

    2018年04月
    -
    2021年03月
     

  • 定期借地権における2042年問題――法解釈上・立法上の対応を考える

    研究期間:

    2017年04月
    -
    2020年03月
     

     概要を見る

    本年度も、前年度に引き続き、一般定期借地権(借地借家法22条)の存続期間満了時にどのような法的問題が生じるか(本研究が「定期借地権における2042年問題」と名付けたもの)を明確にするために、各種の資料を調査して分析を加えた。その結果、おおむね以下の点が明らかとなった。借地権者は、定期借地権の存続期間満了時に原状回復義務を負い、具体的には、土地上の建物を収去し、土地を更地にして土地所有者へ返還しなければならない。しかし、定期借地権付き住宅の売買契約では、存続期間満了時の建物収去・更地返還の負担やトラブルを回避するために、(1)借地権者(定期借地権付き住宅の購入者)が、一定の要件の下で、土地所有者からその土地を買い取ることができる旨の特約や、これとは逆に、(2)借地権設定者(土地所有者)が、借地権者に対し、借地上建物の譲渡を請求することができる旨の特約が定められていることがある。これらの特約は、定期借地権設定契約の当事者に特に不合理な負担を強いるものではなく、有効であると解されてる。これらの特約に基づく権利が行使されると、土地所有権が借地権者に移転し(上記(1)の場合)、あるいは、借地上建物の所有権が借地権設定者に移転する(上記(2)の場合)ことによって、存続期間満了時に、借地権者が建物収去・更地返還(原状回復)の負担から解放される。さらに、まだ使用可能な状態の建物を収去せずに済むことによって社会経済や環境保護の観点からメリットがあるだけでなく、その建物で営まれてきた居住・事業等を継続できる可能性もある。もっとも、このような結果が実現されるか否かは、これらの特約に基づく権利が実際にどのくらい行使されるかに依拠しており、この点に関する考察がさらに必要となる。本年度は、①一般定期借地権の存続期間満了時にどのような法的問題が生じるか(本研究が「定期借地権における2042年問題」と名付けたもの)を明らかにした上で、②これに対応するドイツ法の議論を抽出し、その議論からどのような示唆が得られるかを考察することを計画していた。このうち、①については、<研究実績の概要>でも触れたように、一般定期借地権の存続期間満了時に生じる法的問題およびそれに対応するための具体的な方法が判明した。もっとも、事業用借地権の実例を収集し、それらの実例に基づいて存続期間満了時の問題点を探る作業についてはなお継続中である。また、②については、示唆を得られるようなドイツ法の議論をなお調査中である。以上より、現在までの進捗状況を上記のように評価した。本年度までの研究により、(1)定期借地権の存続期間満了時に生じる法的問題として、①定期借地権付き住宅購入者が、購入時に想定していなかったその後の事情の変化等により、存続期間満了を迎えても建物での居住を続けられるようにするなどの配慮が必要になるのではないか、また、②存続期間満了に伴う原状回復(借地上建物の収去と土地の返還)をめぐって紛争が生じるのではないか、などの点が判明した。そして、(2)上記②の原状回復については、当事者間の特約によってこれに対処する方策が注目された。以上を踏まえて、本年度は、上記①②の問題を解決するための示唆を得るべく、主に、ドイツ法の定期賃貸借に関する議論を検討する。このうちの①については、定期賃貸借の成立の局面(定期賃貸借の成立要件とそれをめぐる議論など)を取り上げる予定である。他方で、②については、ドイツ法の議論を引き続き調査するが、日独で制度が根本的に異なっており、ドイツ法から有益な示唆を引き出すのは難しいことも予想される。そこで、これと並行して、事業用借地権(借地借家法23条)の実務についても調査・検討する。事業用借地権の中には既に存続期間の満了を迎えた事例があり、それらの事例の検討を通して、存続期間満了時における原状回復の現状と課題、その解決策等を抽出することができるのではないかと考えられるからである

  • 「財の法」の基礎理論構築と立法論的展開

    研究期間:

    2014年04月
    -
    2019年03月
     

     概要を見る

    本研究では、第1に、「財の多様化」「帰属関係の多様化」および「財の法の柔軟化」をキーワードとしつつ、財の法の基礎理論構築を目指し、研究分担者の全員が参加した著書でその成果を公表するとともに、私法学会シンポジウムにおいてもそのエッセンスを提示した。また、本研究の途上で、所有者不明土地問題が喫緊の社会的問題として浮上してきたため、この課題についても積極的に取り組み、多くの論文を公表した。本研究では、第2に、財の法の基礎理論を踏まえつつ、民法物権法改正案を策定することを目指し、4巡に渡る検討作業を行った。現在ではその作業をほぼ終了し、その成果がまもなく公表される予定である。古典的物権法体系は、有体物のみを客体とし、所有権を帰属関係の典型とする狭隘で静態的な体系である。この体系は、無体財や集合的利益などの新たな財の社会的重要性が増し、不動産や債権などの伝統的財にも流動化などの属性の変化が生じる中で、再検討を迫られている。本研究は、財の法という理論的視座に立ちつつ、その再検討の先鞭を付けたもので、学術的意義は大きい。また、所有者不明土地という喫緊の課題に積極的に取り組んだ社会的意義も大きい。物権法改正案の提示は、改正案の提示自体の意義もさることながら、その過程で得られた細部の知見が重要な学術的意義を持つ

  • 空き家問題に関する総合的・戦略的法制度の構築を目指す提言型学術調査

    研究期間:

    2014年04月
    -
    2017年03月
     

     概要を見る

    少子高齢化・人口減少等を背景とした空き家問題は、喫緊の政策的課題である。各地の空き家条例や空家法などの対策は、近隣外部不経済の除去を主たる目的とするが、空き家問題の解決に向けては、住宅政策・都市計画に関する政策論的考察や、総合的・戦略的な視点が不可欠である。本研究は、空き家問題に対する戦略的・総合的法制度構築に資するため、公法学・私法学法社会学の研究者からなる研究グループを編成し、ドイツ・フランス・アメリカに関する文献調査・現地調査を行った。共同研究会の開催によって文献調査・現地調査の成果を共有し、国際シンポジウムを開催して成果を社会に公表した

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講演・口頭発表等 【 表示 / 非表示

  • シンポジウム 不動産所有権の今日的課題

    金山 直樹, 森田 宏樹, 吉田 克己, 田髙 寛貴, 武川 幸嗣, 秋山 靖浩, 山城 一真, 吉井 啓子, 小粥 太郎, 高村 学人, 松岡 久和, 松本 克美, 山野目 章夫, 金井 憲一郎, 千葉 惠美子, 神戸 秀彦, 米村 滋人, 石口 修, 三上 威彦, 鎌野 邦樹, 大沼 友紀恵, 加藤 雅信, 加賀山 茂, 山本 敬三

    日本私法学会私法 = Journal of private law   日本私法学会 ; 1949-  

    発表年月: 2020年

    開催年月:
    2020年
     
     
  • 相隣関係の今日的課題

    秋山 靖浩

    日本私法学会第83回(2019年度)大会  

    発表年月: 2019年10月

  • 存続保障の今日的意義

    日本私法学会第76回大会シンポジウム  

    発表年月: 2012年10月

  • 民法における土地利用の調整規範の現代的意義——囲繞地通行権と建築法規との関係を手がかりにして

    日本私法学会第70回大会研究報告  

    発表年月: 2006年10月

  • 民法学における私法・公法の<協働>——その現状と課題——

    2006年度日本法社会学会学術大会全体シンポジウム「現代における私法・公法の<協働>」  

    発表年月: 2006年05月

特定課題研究 【 表示 / 非表示

  • 私法による都市計画の今日的意義に関する研究

    2003年  

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     本研究では、2001年~2002年度特定課題研究助成費(課題番号2001A-517)と同様、相隣関係における土地利用の調整システム――一般には古典的な手法とみなされている――がなお現在においても街づくりに密接に関わりうるのではないかという問題意識の下、街づくりにおいて既に重要な役割を果たしている建築法規(建築基準法などの建築規制法制と都市計画法などの都市計画法制)とかかる調整システムがどのような関係に立つのかを総合的に検討した。これまでの研究では、特に民法上の囲繞地通行権の制度を取り上げ、これと建築法規との関係を詳しく検討した。その成果は既に、2002年度科学研究費補助金(若手研究B・課題番号14720039)および2001年~2002年度特定課題研究助成費(課題番号2001A-517)において公表されている。 従来の研究を通じてさらに、民法上の地役権の制度にも注目する必要が出てきた。具体的には、以下の論点を提示することができる。 (1)囲繞地通行権は土地と公道との接続を確保する手法としても活用されうるが、ドイツ法ではさらに、建築規制法制上の手法としてBaulastという制度がこの場面で重要な役割を果たしている。この制度は、民法上の土地利用調整の手法たる地役権とパラレルなものとして理解されており、上記の囲繞地通行権の制度と同様、相隣的土地利用秩序の調整システムとして注目に値するように思われる。 (2)ドイツ法における民法上の地役権はさらに、都市計画による土地利用規制が既に存在しているにもかかわらず、これと並行して設定されることがある。かかる地役権がどのような目的で設定され、どのような役割を果たすことが期待されているのか。 (3)日本においても近時、例えば景観保全のために、民法上の地役権を活用することが一部で提唱されている。ドイツ法におけるこれまでの経験は、日本におけるこのような要求に何らかの示唆を与えうるのではないか。以上は問題意識と問題点の素描であり、今後、これらの詳細について具体的に考察していく必要がある。(1)および(2)には既に着手しており、2005年中に随時その成果を発表する予定である。

  • 私法による都市計画の今日的意義に関する研究

    2002年  

     概要を見る

     本研究は、相隣関係における土地利用の調整システム――一般には古典的な手法とみなされている――がなお現在においても街づくりに密接に関わりうるのではないかという問題意識の下、街づくりにおいて既に重要な役割を果たしている建築法規(建築基準法などの建築規制法制と都市計画法などの都市計画法制)とかかる調整システムがどのような関係に立つのか、を目的とする。調査の過程で、ドイツ法における民法上の囲繞地通行権と建設法との関係が興味深いテーマであることは判明したので、特にこの点をについて詳しく検討した。 1年目では、両者の関係を取り扱う裁判例を詳しく検討した。建設法(各州の建築規制法)は建築用地が公道と接していなければならないとの規定を置いており、その規定と民法の囲繞地通行権(ドイツ民法典917条)との関係が問題とされている。裁判例から、囲繞地通行権にもとづく通路では建設法の規定をクリアーすることができないこと、したがって、公道と接続していない土地の所有者が囲繞地通行権の主張をしてもそれは認められないことが判明した。 2年目の成果は以下の通りである。 (1)ドイツ法の検討では、1年目で得られた知見を踏まえて、特に上記の各州の建築規制法の規定に絞ってその趣旨・解釈や民法との関係について、裁判例だけでなく学説をも検討の対象にした。その結果、以下の知見が得られた。①裁判例と同様、囲繞地通行権を接道確保の手法として積極的に活用しようとする考え方は見られないこと、②むしろ建設法における接道規制の意義は極めて重要であるから、これを軽視してはならないこと、③それゆえに、建築規制法・建設法典・建築許可という建設法における一連の構造の中で、接道の問題に対処するべきであること。 (2)その上で、ドイツ法の知見から日本法の問題状況にどのような示唆が得られるかを検討した。①囲繞地通行権と建築基準法との関係について、最高裁判例は結論的にはドイツ法の結論と同一に帰するものの、その理由付けには疑問が多く、むしろドイツ法に倣って、建築基準法における接道規制――これには日本法においても重要な意義が付与されている――を尊重した解釈をするべきである、②建築基準法には既に、接道規制の例外制度として例外的許可(同法43条)および連担建築物設計制度(同法86条2項)が用意されているので、これらの制度を適切に運用・発展させることが、接道規制の尊重(およびその裏面としての例外の厳格な適用)という構造に適っている、③しかし、日本ではドイツと異なり、接道困難敷地がかなり残っておりその解決が重大な課題とされていることからすれば、囲繞地通行権の制度の活用を排除するべきではなく、接道規制の尊重を機軸としつつ、上記例外制度の一つとして囲繞地通行権の制度の今後の発展を展望していくべきではないか。 以上の成果は、1年目については早稲田法学(早稲田大学法学会発行)77巻4号(2002年5月)に、2年目については同78巻2号(2003年1月)および同78巻4号(2003年6月)に、それぞれ掲載された(なお、これらの掲載論文には「特定課題の成果であること」および「課題番号」が明記されていないが、これは私の過失である。実際には本研究の成果の一部であることを、この場を借りて訂正すると共にお詫びする)。

  • 土地所有権制限における『私法の論理』の意義と限界についての基礎的研究(2)

    1999年  

     概要を見る

     昨年度の研究の続きとして、ドイツ民法典906条と都市計画との関係をめぐる議論を検討した。 判例は、906条の解釈にあたって、都市計画(Bプラン)の内容をほとんど考慮していない。しかし、学説は、Bプランが実現に移されるべきこと、したがってBプランの指定内容に従う形で民法上の防御請求権を解釈すべきとする。また、かかる主張は、「相隣私法と建設計画法との調和」という課題とも結び付けられている。このことは、相隣関係における調整の論理と都市計画とが相互に独立して存在するのを前提としつつも、都市計画の任務や機能に配慮して、一定の場面では両者が連携しなければならないこと――厳密には相隣関係における調整の論理を都市計画に接合させること――を明確に示唆している。ただし、かかる連携のためには、①計画による指定を具体化すること、②イミッシオーン防止に関して相隣私法におけると同程度の個別具体的で精密な制御が行われていること、という厳格な条件が付されている。他方、連携のための条件が整っている場合であっても、都市計画が予測判断であるため、予測に伴うリスクが隣人に過度の負担を生じさせる恐れがある。そこで、906条に基づく民法上の防御請求権はかかる「予測リスク」に対処するものと位置付けられることになる。 かような昨年度および今年度におけるドイツ法の検討から、日本法に対して二点の示唆が得られよう。第一に、相隣関係の制度の中で行われる土地所有権間の調整という枠組みの中にも都市計画的な要素を組み込むことができるし、また、より積極的に組み込んでいくべきではないか、ということである。第二に、相隣関係における調整と都市計画とが交錯する場合に、一定の条件が満たされる限りで両者を連携させる(都市計画の内容に従う形で民法上の請求権を解釈する)方向に進むべきではないか、ということである。これらの認識は、相隣法の基礎理論に関わるものではあるが、具体的な解釈論にも生かすことができると考えられる。以上が昨年度から続けてきた本研究の成果である。 なお、昨年度の本研究については、「相隣関係における調整の論理と都市計画との関係――ドイツ相隣法の考察――」(一)早稲田法学74巻4号(1999年)において、今年度の本研究については、「同」(二)~(五・完)早稲田法学75巻1号・75巻2号・75巻4号・76巻1号(1999年~2000年)において、それぞれ公表されている。

  • 土地所有権制限における「私法の論理」の意義と限界についての基礎的研究

    1998年  

     概要を見る

     昨年度の研究から、ドイツ民法典九〇六条の機能、および、同条と都市計画との関係をめぐる議論が、現代的な土地所有権のあり方を探るための手がかりとして有益であるとの結論を得た。そこで、本年度の研究では、とりわけ前者の点について具体的な検討を進めた。 民法においては、土地所有権間の利益の調整を図るために相隣関係の制度が設けられている。日本法における一般的な説明によれば、相隣関係における土地所有者間の積極的権限と消極的権限を調整し、各土地において適切な利用を確保することが、第一次的な目的とされている。しかし、都市計画の考察の視点をめぐる近時の指摘を踏まえるとき、かかる説明だけでは不十分であり、より土地利用の形成という観点から相隣関係の制度および「相隣関係における調整の論理」を捉え直してみる必要がある。 この点で、ドイツ民法典九〇六条の議論が参考になる。九〇六条の主たる目的は、日本法における説明と同様、土地所有者間の利益の調整である。しかし、それにとどまらず、九〇六条は「国土整備に対する機能」をも果たしていると理解されている。かかる機能は以下の三点から分析されうる。第一に、九〇六条の立法過程を分析してみると、この段階で既に立法者はこの機能を意識していたことが判明する。第二に、九〇六条の個別の要件・効果を分析すると、その基本的な思想(特に「場所的慣行性」要件)や仕組み(防止措置義務・補償義務)の中に、国土整備の特徴や国土整備への刺激が見られる。第三に、九〇六条が適応力を有することから、その柔軟な解釈を通じて、九〇六条はますます国土整備的・環境保護的に機能している。特に、連邦イミッシオーン防止法の価値判断を九〇六条に採り入れようとする動きが重要である。 このように、九〇六条による規律は、土地所有権間の調整にとどまらず、国土整備・国土形成をも視野に入れている。しかし、多数の公法規定が出現していることからも分かるように、九〇六条のこの機能が万能であると考えられているわけではなく、当然ながら限界が認識されている。したがって、九〇六条と公法規定(特に建設計画法)との間でどこに限界が引かれるか、両者の関係がどのように理解されるべきが、次に問われることになる。そこで、来年度の研究は、「土地所有権制限における「私法の論理」の意義と限界についての基礎的研究(2)」として、残された問題点についての検討を行うこととしたい。 なお、本年度の研究成果は、「相隣関係における調整の論理と都市計画との関係――ドイツ相隣法の考察」(一)早稲田法学74巻4号(1999年)において公表された。

  • 土地所有権に対する私法的・公法的規制から見た現代的な土地所有権のあり方について

    1997年  

     概要を見る

    現代的な土地所有権のあり方について、その問題の諸相を捉えることに重点を置いて研究を行った。 日本において、土地所有権(土地利用権)は無制限でないという共通認識はあっても、それをどう具体化するのかが問題となっている。法律学の立場からは、特に土地所有権制限をいかに説得力ある形で正当化するかが重要である。都市・土地問題が切迫していることを考えると、理論的な正当化だけでなく、個々の具体的な場面(都市計画・自然保護・記念物保護など)に即した上での正当化が必要である。 この点についてドイツ法を参照したところ、さまざまな手がかりを得ることができた。第一に、公法的制限から見れば、ドイツの判例の中で自然保護や記念物保護のための土地所有権制限の論理が確立されている。近年では、この論理の根拠付けをめぐって学説の議論も起きている。そこで、上記問題関心からすれば、具体的な場面を想定して確立されてきたドイツの判例理論とその学説には、学ぶべき点が大いにあると思われる。第二に、私法的制限から見ると、ドイツの相隣法(イミッシオーン法)の発展が重要である。ドイツ民法典906条の要件を柔軟に解釈することによって、社会情勢や政策に適合するような形で土地所有権の調整がなされてきた。このような形でドイツ民法典は国土形成や都市形成に重要な役割を果たしてきたと評価でき、かかる分析のなされていない日本法にとってはきわめて重要と思われる。第三に、第二とも関係するが、私法的制限と公法的制限との接点ともいうべき問題がある。国土の形成という同一の目的を持ちながら、それを果たすための手段としては都市計画と民法の相隣法(より具体的には民法上の請求権)の二つが存在している。都市計画をある程度尊重することについては共通認識があるものの、それでは民法の果たすべき役割はどこにあるのかが問題となってくる。 以上のように、本年度の研究成果は、上記研究課題についてドイツ法から学ぶべき点を抽出したにすぎないと言えよう。したがって、さらにそれぞれの論点について深い分析をすることが今後の課題である。なお、公法上の制限が近年増大しているにもかかわらず、私法の視点(土地所有権間の調整という考え方)を再確認すべきという指摘が日本においてなされていることに鑑みると、特に第二・第三の論点について日本と比較しつつドイツ法の調査・研究を進めていく必要があると考えられる。そのため、1998年度の特定課題研究では、このうちの第三の論点に絞って研究を進める予定である。 なお、本年度の研究成果は1998年度・1999年度の申請者による研究の基礎となっており、成果の公表もそこにおいてなされた。

海外研究活動 【 表示 / 非表示

  • 民法と都市計画の接点・交錯 に関する比較法的研究

    2003年03月
    -
    2005年03月

    ドイツ   ミュンスター大学

 

現在担当している科目 【 表示 / 非表示

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